内視鏡検査

上部消化管内視鏡検査（胃カメラ検査）

上部消化管とは、口から肛門まで一本につながっている消化管の中で、食道・胃・十二指腸までを指します。

上部内視鏡検査（胃カメラ）は、口または鼻からカメラを挿入し、のどや食道、胃・十二指腸を調べる直接観察する検査です。検査中に病変を見つけた際にはその場で組織を採取できるため、幅広い病気の確定診断が可能です。また、慢性胃炎の場合、採血でヘリコバクター・ピロリ菌の確認を受けている場合には、ヘリコバクター・ピロリ菌の除去することができます。ヘリコバクターピロリ菌の除菌は、胃炎や胃潰瘍再発、胃がんの発生リスクを大きく下げることができます。自覚症状が出にくい病気も発見できるため、早期発見、早期治療が可能となります。

早期の胃がんでは、ESD（内視鏡的粘膜下層はく離術）という治療法がありますが、専門医療機関へ紹介という形になります。こちらは、開腹する外科手術と比較して体への負担が少なく、臓器が温存できる利点もあります。しかし進行してしまったがんには適用ができませんので、定期的な内視鏡検査をおすすめいたします。

当院では、苦しくない胃カメラ検査を実現し、より精緻な検査をスピーディに行っています。口からカメラを入れる経口内視鏡検査と、鼻からカメラを挿入する経鼻内視鏡検査も行っており、患者様のご希望で選択できます。

胃カメラ検査をお勧めするのはこのような方です。

• 胸やけ、呑酸（酸味や苦みのある胃液が逆流すること）、げっぷが頻回に出る
• 胃部不快感、胃がもたれる、吐き気がある
• のどの違和感やつっかえる感じがある
• みぞおちの辺りの違和感、痛み
• 急に吐血や下血があった
• 経過観察を放置している、胃透視検査で精密検査を勧められた
• 40歳以上で胃カメラ検査を受けたことがない
• ピロリ菌検査で陽性

下部消化管内視鏡検査（大腸カメラ検査）

下部消化管内視鏡検査（大腸カメラ検査）は、肛門、直腸から盲腸までの大腸粘膜を直接観察します。肛門からカメラを挿入し腸内を直接観察、疑わしい病変を見つけた際にはその場で組織を採取できるため、生検による確定診断が可能です。早期の大腸がんや大腸ポリープを検査中に切除することで、大腸がんの治療や予防にもつながります。

近年、日本人のがんによる死亡原因として大腸がんは増えています。しかし、大腸がんは早期に発見して適切な治療を受ければ完治が可能です。早期大腸がんや大腸ポリープは内視鏡検査以外では発見が難しいため、大腸カメラ検査は有効です。

大腸ポリープや多発例、血液サラサラの薬の飲んでいて、その場で切除できない場合には、後日予約を取り直しての施行となります。場合によっては、入院となります。

大腸カメラ検査をお勧めするのはこのような方です。

• 便潜血検査で陽性の方（お尻から血が出る）
• 大腸ポリープがある
• 腹部膨満感、違和感がある
• 親族に大腸がんを患った方がいる
• がんの既往歴がある
• 貧血症状がある

検査の際、希望の患者様には鎮静剤を使用し、患者様に苦痛がない検査を受けていただけます。以前、検査で苦しい思いをされて、不安が強い方には、鎮静剤を使った検査をおすすめしています。ストレスや緊張がなく、痛みや苦しさもありません。また、身体に余計な力が入らないためスムーズに検査でき、検査時間自体も短くできます。お気軽にご相談ください。