めまい

めまいとは

めまいとは、自分や周囲が動いていないのに動いているように感じる異常な感覚のことで、体のバランスを保つ機能に障害が起こると発生します。

めまいの原因として代表的なものは、内耳の耳石器から耳石が外れ三半規管内に入ることで発症する、「良性発作性頭位めまい症」です。

内耳の内リンパ液が水ぶくれを起こすことでめまいや難聴、耳鳴りを繰り返すのは、「メニエール病」と言います。

呂律が回らない、手足の麻痺やしびれ、視力や視野の異常などの症状がある場合は、脳の疾患を疑います。

めまいの原因

良性発作性頭位めまい症の原因は、長時間同じ姿勢でいることや、頭を動かさずにいることが原因で起こると考えられており、約半数がデスクワーク従事者であるというデータもあります。

また就寝中の寝返りの回数が少ない人や、同じ姿勢で横になってテレビを観続ける人なども、良性発作性頭位めまい症を発症しやすいと考えられています。

メニエール病の原因は、内耳の一部でリンパ液が過剰になり水ぶくれになるために起こるとされていますが、その原因は不明です。

めまいの症状

良性発作性頭位めまい症の主な症状は、目が回る、フワフワするなどのめまいで、吐き気を伴うこともあります。めまいが生じやすいのは、寝返りをうったとき、寝ている状態から起き上がったとき、急に後ろを振り向いたとき、急に上を向いたときなど、頭を大きく動かしたときです。めまいはたいてい、10～20秒ほどで治まります。

メニエール病は、激しいめまいを発作的に繰り返すことが特徴的な症状であり、それが不定期に訪れます。また、耳鳴りや難聴が起こったり、徐々に聴力や平衡感覚が落ちてしまうこともあります。耳の症状は片耳の場合と両耳の場合もあります。

めまいの治療

良性発作性頭位めまい症は自然軽快することも多いですが、めまい止め、吐き気止めなどの薬を用いて症状を緩和する薬物治療を行います。また、良性発作性頭位めまい症では耳石置換法という頭位治療が有効です。これは半規管に入った耳石を半規管の外に導きだし、治癒させる方法です。めまいが起きたら、静かな部屋で、目を閉じて安静に横になると落ち着きます。

メニエール病の治療は、内服薬は用います。代表的な薬としては、メイロン（重曹）があり、これは水薬やゼリー状の薬で、苦いので飲みにくいのですが、有効性は高いです。

また、代謝改善剤などを用い、効果が薄い場合には各種漢方薬を試すこともあります。内服薬等で改善しない場合は、中耳加圧療法、手術などの治療がありますが、その場合は、専門医療機関に紹介させていただきます。

私は持病としてめまい症を有していますが、実感として、過労、ストレス、不眠、脱水が引き金になると思っています。めまいの不安が生じた時は、水分をとり、しっかり寝るようにしましょう。